求道者の平穏への道標

うつ病歴約10年、退職3回した私が、「平穏な人生を歩みたい!」と手探りで進んでいく記録。自己啓発、ビジネス書の感想メインです。

~人は一歩一歩進むしかない~『バカになれる人はバカじゃない』(小宮一慶)


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はじめに

 

皆さま、お疲れ様です。求道者です。

 

さて、本日のテーマは「自立」。

 

今後、人生における就業期間が長期化することが見込まれているが、その一番の理由は平均寿命の伸長である。

 

www5.cao.go.jp内閣府発行『日本経済2017-2018-成長力強化に向けた課題と展望』-(平成30年1月18日)より

 

昨今は、老後に2000万円必要とかいう試算が出たり、年金支給の年齢がどんどんと吊り上げられていることも含め、『死ぬまで働かなければならない時代』になってきております。

 

いやぁ~、世知辛い!

 

 

その上、自分が勤めている会社が永遠に存続するわけでもありません。

 

東京商工リサーチが8日発表した2019年度上半期(4~9月)の企業倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同期比3.2%増の4256件

 

www.jiji.com

半年を183日として計算した際、4256÷183=23.2568306011

1日ざっと23~24件倒産しているわけです。

 

いやぁ~、地獄かな?

 

そんな中でも、政府は副業を推奨したりして、なんとか経済を活性化させようとしているわけです。

私たちも、最早、「自分の人生を企業に任せる」といった生き方で、天寿を全うすることが難しくなりました。

いわば、「自分の人生の経営者は、自分である」ことを強く自認しなければならないのです。

 

その経営者として、何を心掛ければよいのか?

 

それにお答えするのが、本日の書籍です。

『バカになれる人はバカじゃない』

小宮一慶

 

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成功している経営者たちの中で、少なからぬ人たちが、黙々と履物をそろえていることをご存じでしょうか。自分のポケットに「履物をそろえる」と書いた紙をしのばせている人さえいます。

 

トイレ掃除も同じです。毎朝のトイレ掃除を欠かさずに行うことで、人間の器を磨いている人たちが世の中にはたくさん存在します。

 

一見、「バカ」にしてしまいがちな地味な作業を、なぜ多くの成功者たちが毎日こつこつと続けているのでしょうか。

それは、小事こそ大事だということが、彼らの体に染みついているからです。

 

(中略)

 

これまで経営コンサルタントとしてたくさんの人を見てきて、あたりまえのことをバカになってちゃんとやっている人が、じつは大変少ないということを、私はよく知っています。

 ところが、世の中のためになる大きな仕事は、他人から見たらおかしいと思われるくらい、とことん「バカ」になれる人によってのみ、成し遂げられてきました。

 バカになって愚直に努力できる人

 バカになって素直に行動できる人

 その道で成功する人は、そんな「バカ」な部分を間違いなく持っているのです。

(p3~4)

 

 

この著者である小宮一慶先生は、ご存じの方も多いと思いますが、今までにも多数の講演や著作発行をしている有名コンサルタントです。

 

今回の本は、その小宮先生が「成功する経営者」について語られた本です。

先ほども申し上げたように、私たちは生きているだけで「自分の人生の経営者」です。

 

私たちがどう生きるべきなのか、この本を通して学んでいきましょう。

 

目の前のことをコツコツできるか?

 

行動しなければ、何も変わらない。行動すれば、何かが変わる。ということは、最初はわけが分からなくても、行動し続けることによって、自分自身の意識や考え方が変わってくることもあるのです。

 人はとかく頭だけで考えがちです。「ああしよう」「こうなりたい」「こうすべきだ」と反省する。でもいくら頭で考えても、行動に落とし込まなければ何も変わりません。

(p12~13)

 

いきなり、厳しいお言葉ですね(笑)

でも実際、私たちが成長できるのは、行動を通してのみです。

  

私の例で大変恐縮ではありますが、私が趣味で、合気道をやっていた頃のお話をしたいと思います。

 

元来、運動神経が悪く、あれこれとスポーツをしてみましたが芽の出ない日々を過ごしていました。

「お前は筋力と体力がある癖に、センスはないな」と常々言われる始末。

 

こんな自分を変えたい、と思っている中で、合気道に出会いました。

当時のイメージは「なんか霊験あらたかな武道な感じがするし、これなら人生が良い方に変わるのでは?」と完全に新興宗教に吸い込まれるかの如く、入会しました。

 

でも、結局入会しただけでは変わりませんでした。同期の中でも一番下手で、

「体力と筋力はあるけど、なんか残念」といつも通りの言葉を言われる日々。

 

しかし、自分は変わりたかったのです。

 

人並み以上に体力があるのだから、何か自分でできることはないか――それは、剣の素振りをすることでした。

毎日100本から始め、1年後には1000本振れるようになりました。

 

1000本毎日振っていれば、世界は変わります。体重は1年で10キロ落ちて引き締まり、軸はブレず、技に対する感覚も鋭くなりました。

会う人皆に、「お前、変わったな」と言われました。

 

余談ですが、今までの人生は全くモテませんでしたが、最終的にその努力が実って、結婚も出来ました(笑)

 

私の話は卑近な例でございましたが、すこしずつの積み重ねで、人生というのは大きく変わっていきます。

 

毎朝早く起きるのでも良いし、毎日誰かに「ありがとう」と伝える、みたいなことでも良いと思います。

 

千里の道も一歩から。人生は長いですが、一つ一つ、出来ることをこなしていくしかないのです。

 

人生には勉強が必要

 

 毎日、生きていても、勉強しなければ、人生の本質はわからないのです。

 現に私たちは、毎日お金を使って生きているのに、勉強しなければ経済のことが分からないではありませんか。法律に囲まれて生きていますが、法律のことも勉強しなければわかりません。同様に生き方も、勉強しないとわからないのです。

 

ちょっと視点が大きな話になりますが、我々人類が生まれたのは600万年~500万年前だそうです。我々が現在生きている社会というのは、その500~600万年の積み重ねの進化の果てになります。

 

一方、私たち一個人は、何年生きているでしょうか?

現在数十歳で、長生きしても100歳くらいでしょう。こんな少ない個人の経験では、社会の流れの中で、泳いでいくのは難しいと思います。

 

特に逆境に立たされた際、経済学や法学などの実学もそうですし、哲学・宗教的な教養も必要になります。

 

まず手始めに個人が出来ることは、本を読むことです。

特に古典なんかは、数千年の時を超えて読まれる程、耐久性のある真理が含まれています。

読みやすい解説本なんかも色々出ておりますし、一度書店に足を運ぶのもありではないでしょうか。

 

 世界は発展を続けている

 

私がもっとも伝えたいのは、良い仕事をすること。そして良い仕事をしたら、世の中は発展して良くなる方向に進んでいくということです。

(中略)

「生成化育(せいせいかいく)」とは、人も社会もすべてのものが変化しながら、良くなる方向に進んでいくということです。

(p145~146)

とにかくそのルールで宇宙が動いているのだとしたら、私たちの営みの良くなる方向にもっていくことが、宇宙の原理にかなっています。

(p147)

「宇宙の原理」に従っていればうまくいく。それは世の中の役に立つことをすればいいということです。

(中略)

私の会社でもセミナーを開くとき、参加していただきたい目標の人数はありますが、その数字を超えようが越えまいが社内でとやかく言うことはありません。なぜなら参加していただくお客様には、そんなことは全く関係がないからです。

 お客様の視点に立てば、私たちはベストを尽くして良い仕事をする。それだけです。だから良い仕事をするために頑張りますが、お客様を集めて数字をクリアするために頑張るわけではありません。

(p149~152)

 

先ほどの話に繋がりますが、私たちが生きている世界というのは、今まで連綿と続いてきた進化の果てにおります。

 

そしてこれは、人類が続く限り、延々と未来に繋がっています。

 

まず私たちは既にこの世に生れ落ち、この進化の流れの中にいるのです。この流れの中に生まれた以上、溺れぬためには、流れに乗るしかないのです。

 

具体的に流れに乗るとはどういうことか。

それは「お客様のためにベストを尽くす」ということです。

 

体力があるなら肉体労働をし、頭が良いなら勉強を教える。家庭のために家事をすることも、立派にベストを尽くす、という点に当てはまります。

 

職業に貴賎はなく、誰もがそれぞれの才能を生かして、誰かの役に立っているからこそ、この社会は存続しているのです。

 

これを読んでいるあなたの仕事も、誰かの役に立っているのです。

誰の役にも立っていない、と思うなら、これから役に立てばいいだけです。

 

 

おわりに

 

私たちは、不安で足が止まりがちです。

(私も止まってばかりです)

 

それでも私たちにできることは、一歩一歩進んでいくことだけです。

次の一歩のために本を読み、そして誰かのためにベストを尽くす。

 

人生辛いこともたくさんありますが、その都度、支えや参考になる話が、この本にはたくさん詰まっています。

立ち止まってしまったとき、あなたがすべきことはなにか、この本が学ぶ機会を与えてくれるでしょう。

 

社会の先輩から知恵を学び、愚直に、バカになって進んでいきましょう。

 

 

それでは、また次回