~病気に至る前に、未病で食い止める~『漢方嫁日記(ふかやかよこ)』
□はじめに
皆さま、お疲れ様です。求道者です。
今日は、嫁から猛プッシュがあった本をご紹介いたします(笑)
【今日の嫁③】
— 平穏の求道者 (@8FDmzMZf5DgM9PE) October 17, 2019
普段、パソコンの横に読書ブログネタ用の本を積んであるけど、そこに見覚えの無い本が混じってた。
嫁「^^」
オーケー、次回はコレをレビューして欲しいのねw pic.twitter.com/W9IAdW0wNt
漢方嫁日記
(著者:ふかやかよこ
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「そうか……私 便秘も漢方も甘く見てたのね
今まで便秘にイイと聞けば
すぐ飛びついて 失敗して
「常に便秘でも困らないもん」って開き直ってたけど
こんなにピッタリ合うものが漢方の世界にあったなんて
紹介されなきゃ見つけられなかった」
「早く旦那くんに相談すればよかったよ
薬と言えば病院かドラッグストアしか知らなかったし
個人的な薬の相談なんてどこですれば……
!
だからこういう薬局にお客さんが来るんだ!」
(p24,p25)
漢方薬局に嫁いだ著者が、自らの体験で漢方の世界にどっぷりとハマっていくストーリーです(笑)
□そもそも何故漢方なのか
普段私たちが病気になった際、訪ねる先はいわゆる普通の「病院」(西洋医学に基づいている)だと思います。
そこで熱を測り、のどとか見てもらって、「はい、風邪ですね~」と薬を貰って帰るわけです。
ですが、中には調子が悪いけど、病気ではない症状があります。
例えば、「食欲がない」「何となく調子が悪い」「最近疲れやすい」「朝の目覚めが悪い」などです。
(参考サイト:未病診断 https://www.yomeishu.co.jp/mibyou/special/about/)
これらの症状で病院に行っても、「血液とかに異常はありませんね~。ストレスではないですか?」で終わります。
(↑ 私が実際に、食欲が全くなく、不眠症になったときに言われたセリフ)
こういう病気未満の不調を「未病(みびょう)」、また西洋医学で特に異常が見当たらない場合「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼ばれます。
西洋医学の病院では、「ストレスじゃないですかね?」の一言で終わりますが、
患者の立場としては「え~……そんなサラッと言われても……」ってなりますよね。
こういう症状の時、どこに相談したらよいのか。
西洋医学が、ウイルス・細菌関連、手術や血糖値等の数値化などを得意とするのに対し、
東洋医学は、数値化できないもの、主訴以外も改善するのを得意としています。
さらに言えば、
「病気」は西洋医学が強く、
「未病」は東洋医学の得意分野になるのです。
「でも、未病は病気じゃないんでしょ?」とか「我慢しようと思ったら我慢できるじゃない」とかいうご意見もあるかと思います。
特に日本だと、苦労・我慢が美徳、みたいな価値観もありますからね。
風邪引いてても出社、登校するのがエラい!みたいな。
(ホワイ ジャパニーズ ビジネス パーソン!?)
でも、それが大きな間違いなんです。
例えば、健康になろうと思ったら、「適度に運動」して、「バランスの良い食事」をして、「十分な睡眠」をとり、そういう日々の積み重ねで健康な身体へと近づいていくでしょう。
その逆で、「食欲がない」「夜眠れない」「体が思うように動かない」のを、
「気のせいだから!頑張って働くのが正しい生き方だから!」みたいな価値観で働き続けていたらどうなるでしょうか。
……言うまでもありませんね。「病気」になります。
(ていうか、私です。最終的に立ち上がることすらできなくなりました)
「未病」は、体の異常を知らせるサインなんです。
それと同時に、まだ健康な領域に引き返しやすいタイミングでもあります。
でも病気になったら、病院(西洋医学)で直せばいいって?
「都合よく誤解しがちだけど
病院は病気の治療ができる
でも100%元の通りに戻してくれるわけじゃない
病気のせいで減った体力や変わった体質は
そう簡単に戻らないよ」
(p109)
皆さんも、肝に銘じましょう!(血涙)
物理的な話だと、腰とかわかり易いですよね。一度ギックリ腰をやると、再発する可能性が上がります。完全に元に戻ることは不可能なのです。
本当に壊れてしまう前に、未病で手を打ちましょう。
□具体的にどのような診断をするのか
まず前提条件の確認からしましょう。
人間という存在は、何なのか?
(急に哲学っぽい)
西洋医学では「肉体は神様からたまわった物質」と考えるから
病気は不具合を起こしている部位部品としてパーツごとに見る
(p115)
東洋医学では「人は自然の一部であり、肉体も自然と同じ現象が起こっている」と考える
病気は体内の陰陽五行(=自然)のバランスが崩れたり
季節の変化で起こると見るんだ
(p115)
そしてこの体内の自然のバランスが、具体的にどのように崩れているのかを見るのが、
「舌診(ぜつしん)」と呼ばれる舌を観察する手法です。
舌はすごいよ
中医学(中国医学のこと)では「舌は内臓の鏡」と言われるぐらい
体の中のことが分かる
(p39)
この舌診を通じて、体内のバランスがどういう風に崩れているかを確認。
そして、自分の体質に合ったものを相談しながら処方してくれるのです。
ちなみに相談しながら、というのもすごく重要なポイントだったりします。
例えば有名な葛根湯の例。
体に合う、合わないは大事ですよねー。
我が家でもプロテインを飲んでるのですが、私はプロテインを飲んで元気が出ても、嫁は飲むとニキビが出来ます。
同じものを摂取していても、効果は人によって異なります。
ちゃんと資格を持った専門家と相談しながら薬を選べるのは、安心ですよね。
□おわりに
「体は資本」という言葉があります。
労働者にとっては文字通りですね。体から生じる労働力をお金に換えているのですから。
資本家にとっても体が健康でなくては、人生はつまらないものになるでしょう。
ただでさえ、その資本は1分1秒ごとに、老化現象というものによって目減りしていきます。
病気になろうものなら、言うに及ばず。
その資産の減少をどのように止めればよいか……
それこそ、未病の時に止めなければならないのです。
未病の時に被害を止めておけば、健康な状態にも戻りやすくなりますし、その後の健康維持も楽になると思われます。
体調不良は未病の状態で止め、運動・栄養・睡眠を中心とした養生で、自分の資産を守ることが出来るのです。
自分の体を守れるのは、自分だけです。
原因不明の体調不良の方は、是非ともお近くの漢方薬局を検索し、相談してみてくださいね。
また、この本には他にも色々と漢方の基礎知識が、可愛い絵柄で紹介されています。
興味のある方は、是非、ご入手ください。
では、また次回。
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□備考
更に、続巻も出てます!
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