求道者の平穏への道標

うつ病歴約10年、退職3回した私が、「平穏な人生を歩みたい!」と手探りで進んでいく記録。自己啓発、ビジネス書の感想メインです。

私たちは、頭に電極を刺されて異常行動をとるラットと同じ。 『 スタンフォードの自分を変える教室(ケリー・マクゴニガル)』


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 □はじめに

 

※今回は、動物実験、人体実験など、ショッキングな内容を含みますので、苦手な方はブラウザバックをお願いします。

 

 

皆さま、お疲れ様です。求道者です。

 

どうにも最近、ツイ廃気味、ネット中毒気味になっておる当方でありますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

 

ということで、本日のテーマは『依存症』について。

 

私がふと思い出すのは、下記のニュース達です。

 

 

www.asahi.com

www.news-postseven.com

 

お2人とも、特殊な症例だと思った方は、素直に挙手。怒りませんので(笑)

しかし、怒りはしませんが、私たちの身に起こり得ることではあります。

 

 

という訳で、本日のご紹介。

 

スタンフォードの自分を変える教室

(ケリー・マクゴニガル)

 

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――私は「意志力の科学」という講座を立ち上げました。スタンフォード大学生涯教育プログラムの公開講座です。

 この講座では、心理学、経済学、神経科学、医学の各分野から、自己コントロールに関する最新の見解を取り上げ、「どうしたら悪い習慣を捨てて健康的な習慣を身につけられるか」「物事をぐずぐずと先延ばしにしないようになれるか」また、「集中すべき物事を決め、ストレスと上手に付き合うにはどうしたらよいか」を説明します。

 そして、「私たちはなぜ誘惑に負けてしますのか」「どうしたら誘惑に打ち勝つ強さを身につけられるのか」を解き明かしていきます。

(Introductionより)

 

 

 

この本は、その講義の内容を書籍化したものです。

ダイエット、禁煙、ライフデザイン等々、人生のあらゆるシーンに応用可能なもので、『今のままではいけない、なんとかして変わりたい!』と願う人にピッタリ。

 

その人気っぷりは、受講生がどんどん増えるせいで1期の間に4回も教室を変えた挙句、しまいにはスタンフォード大学で一番大きな講堂の一つが、人で埋め尽くされる程だったそうです。

 

その本の中から、特に私の琴線に触れるどころか、かき鳴らした、

『第5章 脳が大きなウソをつく ―欲求を幸せと勘違いする理由』をご紹介したいと思います。

 

□エサより、脳への電気ショックを選んだラット

 

――ラットがレバーを押すとラットの脳の快感センターが電流で刺激される仕掛けを作りました。

 レバーを押すと何が起きるか分かったとたん、ラットは5秒おきに自分自身に電気ショックを与え始めました。他の数匹のラットもこの装置に自由に近づけるようにしたところ、みんな飽きることなくレバーを押し続け、しまいにはくたびれて動けなくなってしまいました。

 (第5章より)

 

 

いきなりショッキングな内容の引用ですみません(笑)

 

ちなみにほかの実験では、このラットに24時間エサを与えなかった後、近くにエサを置き、ラットがエサにたどり着く前に快感センターに電気ショックを与える、というものがありました。

 

結果はどうだったか。

目の前にエサがあるにもかかわらず、動かなくなりました。エサよりも、脳の快感センターを刺激されることをじっと待つようになったのです。

 

……いや、めっちゃ怖すぎやろ!!

24時間断食した後なら、普通のネズミはエサを貪り食うはず。

それなのに、飢えてもいいから、電気ショックで脳を刺激してもらうのを選ぶとは……

 

更にめっちゃ怖いことに、これを人間で実験した人が居ました。

ロバート・ヒースという科学者です。

(マッド過ぎんだろ!!)

 

結果は似たような感じ。人間でも飽きることなく、電撃のボタンを押しました。

しかし、それは、快感に溺れてのことではなかったそうなのです。

 

この患者は自己刺激を与えたときの気持ちを非常に苛立たしいと述べています。

「頻繁に、時には気が狂ったようにボタンを押した」にもかかわらず、もう少しで満足感が得られそうな気がしながら、とうとう最後まで満足は得られなかったのです。自己刺激を与えてもあせるばかりで、少しも楽しくありませんでした。彼の行動はたしかに快感を覚えているというよりは、何かに衝(つ)き動かされているような感じでした。

 (第5章より)

 

 

この電極で刺激した部位の名前は、現在、「報酬システム(報酬系)」と呼ばれている部位です。この部位に電気刺激を与えると、ドーパミンというホルモンが分泌されます。

 

このシステムは原始人時代からあるサバイバル本能の一種で、脳を興奮させる作用があります。灼熱の砂漠でオアシスを求めたり、ジャングルで餓死する前に果実を探そうとしたり。

まさに、文字通りのハングリー精神ですね。

 

いつも宝くじを欠かさず買う友人が、「宝くじは買わないと当たらないんだよ!買うしかないやろ!」鶴瓶師匠みたいなことを言っていましたが、彼をつき動かす、あの興奮の源がドーパミンであり、報酬システムです。

 

□喉が渇いたときに、海水を飲むが如く

 

さて、実験の結果から見てもわかりますが、このドーパミン、報酬システムには問題が2点あります。

 

ドーパミンが放出されると、欲しくなったものを手に入れること、あるいは繰り返し行うことしか考えられなくなる。

(強い衝動性、自制が効きづらい)

ドーパミン自体には報酬を得たという実感をもたらさない。

(報酬を「予感させる」ことにより、行動を起こすためのホルモンで、幸福感・満足感はない

 

つまり、電気ショックで報酬システムを刺激すると、ドーパミンが放出され、

強い衝動性が満足することなく出続ける、というものです。

 

……正直に言って、この感覚、覚えがあります。

私は一時期、仕事のストレスから過食症気味になったことがありまして、その頃は腹パンパンで吐き気がするほど食べても、何故か「まだ私は飢えてる、もっと、もっと食べたい!!」と、もはや強迫観念のように食べ続けたことがありました。

 

これが現代社会でも蔓延しています。

 

――いまや時代は流れ、モデムがAOLに接続し、パソコンが「メールが届いています」とつぶやくのが楽しみなりました。そのうえ、フェイスブックツイッターに携帯メール――先に触れたロバート・ヒースの自己刺激装置の現代版とでも呼ぶべきものがあふれ返っています。

「新しいメッセージが届いているかも」「YouTubeの次の動画は笑えるかも」などと思いながら、私たちは取り憑かれたようにクリックし続けてしまいます。まるで携帯電話やブラックベリーやノートパソコンが脳に直接つながっていて、ドーパミンを絶えず刺激しているかのようです。

(第5章より)

 

 

 

報酬への期待が高まり、幻の満足感への渇望、衝動。

ドーパミン自体に罪はないのですが(これがうまく働かないと生きる意欲を失い、うつ病になります)、過剰であると依存症を引き起こすのです。

 

SNSにしろ、ゲームにしろ、現代人がはまり込むものには、この報酬システムを刺激するようデザインされています。

 

□おわりに

 

私自身ツイッターやってても、やめられない、とまらない。

ツイッターを閉じるときは、ラットの如く疲れ果てたときだけ。

立派なツイ廃ですね(笑)

 

これらの状況を脱するにはどうしたらよいか。

正直、この依存症にある時は、体力の限界を迎えるまで止まれないので、他の生活もボロボロになっている可能性もあります。

 

その答えも本書の中に……。

 

 

 

と、いう訳で、本日はここまで!(笑)

 

続きが気になる方は、是非ともご購入をお願いします。

マジでこの本、損はありませんから!

 

では、また次回!